電気代を支払えないとどうなる?滞納したときのリスクと対処法を解説

電気代を支払えないとどうなる?滞納したときのリスクと対処法を解説
  • 更新日: 2024年05月14日

電気代を滞納して一定期間が過ぎると電気が止まってしまいます。電気が止まってしまったことで、日常生活や仕事に大きな影響が出ることは避けたいものです。

本記事では、電気代が支払えずに送電停止となるまでの流れ、電気が止まった場合のリスクと対処法を見ていきます。

また、借金で電気代を支払えない方に有効な、借金問題を根本的に解決する方法も合わせて解説いたします。

電気代が支払えない場合はどうなる?

電気代が支払えない場合はどうなる?

支払期限が来ても電気代を支払えないと、「電気が使えなくなる」と不安になりますね。

ここでは、実際に電気が止まってしまうまでの流れをご紹介します。

1. 送電停止の通知が届く

電気代を支払わなかったからといって、すぐに電気が止められるわけではありません。

多くの電力会社では、検針日の翌日から30日目が最初の支払期日となっています。

そして、最初の支払期日を20日過ぎても電気代を支払わなかった場合、あらかじめ通知がきたうえで、送電停止となります(東北電力の場合)。

2. 電気が止まる

通知を受け取ってすぐ電気代を支払えば問題ありませんが、最終期限を過ぎても支払えない場合には電気が止まります。なお、最終的に電気が止まる日は最終期限の翌日以降です。

電気代が支払えず電気が止まった場合のリスク

電気代が支払えず電気が止まった場合のリスク

電気代を支払えずに電気が止まった場合には、下記のようなリスクがあります。

1. 生活に支障が出る可能性がある

電気が止まると、家電や電子機器などが使えなくなるため、生活に支障が出ることは明らかでしょう。

たとえば、照明がつかなければ暗くて困りますし、スマートフォンやパソコンなどの電子機器が充電できず、仕事に支障が出てしまう可能性もあります。また、真夏にエアコンが使えなければ熱中症になってしまうかもしれません。

そのようなリスクを避けるために、なるべく早い対応が必要です。

2. 延滞利息がかかる

最初の支払期日に支払えないと、本来の電気代に延滞利息が加算されます。

延滞利息は支払期限に遅れた場合に支払わなければならない金額のことで、最初の支払期日の翌日から日数に応じて発生します。

多くの電力会社で延滞利息は年10.0%であり、支払いが遅くなるほど負担が大きくなるので、早めに支払うようにしましょう。

3. 送電再開の申込時に保証金を請求される場合がある

支払期日を過ぎても電気代を支払わなかった場合には、送電再開にあたって保証金を求められることがあります。

預ける保証金の金額は電気会社によって異なり、期限を過ぎても電気代を支払わなかった場合、保証金が電気代に充てられます。

なお保証金は、電気会社の契約終了時に未払い分の電気代と相殺しても残高がある場合は、返還されるのが一般的です。

4. いわゆるブラックリストに載る場合もある

電気会社は信用情報機関に登録していないため、基本的には電気代の滞納で事故情報が登録される(いわゆるブラックリストに載る)ことはありません。

ただし、電気代の支払いに利用しているクレジットカードの滞納をした場合は例外です。

クレジットカードの利用料金を滞納した場合、クレジットカード会社に対する滞納となるため、ブラックリストに載る可能性があることを頭に入れておきましょう。

送電を再開してもらうための対処法

生活に支障が出るなど、上記のようなリスクはなるべく避けたいところですが、急に多額の出費が必要になったなどで支払いが間に合わない場合もあるでしょう。

ここでは、止まってしまった送電を再開するにはどうすればいいかをご案内します。

1. 支払いが遅れていた電気代を支払う

当然ながら、支払いが遅れていた電気代を早急に支払いましょう。

ただし、基本的に滞納していた電気代の全額を支払う必要があります。

2. 送電再開の申込みを行う

滞納分の電気代を支払ったら、できるだけ早く送電を再開してもらうために、電力会社に電話をして支払った旨を伝えましょう。早ければ数時間で電気が使えるようになるはずです。

すぐに電気代を支払えない場合の対処法

一時的に止まっても、すぐ電気代を支払って送電再開ができたなら一安心です。

しかし、すぐ支払ったほうがいいということはわかっていても、いろいろな事情ですぐに電気代を支払えない方もいらっしゃるでしょう。

ここでは、電気代を支払えない場合の対処法について解説します。

1. 電力会社に相談する

支払期限から数日後に支払える目途が立っている場合は、電力会社に相談してみましょう。

事情を説明し、確実に支払える期日を伝えれば、支払期限を数日間延期してもらえることがあります。

2. 公的支援制度について自治体に相談する

利用できる公的支援制度があるか、お住まいの自治体に問い合わせてみるのもよいでしょう。緊急小口資金や総合支援資金、生活保護などの公的支援制度を案内してもらえます。

ただし、これらの公的支援は要件に合致する方への制度であり、必ず受けられるとはいえません。また、あくまでも貸付を受けられるだけで、後日返済する必要があることに注意が 必要です。

3. 家族や友人などからお金を借りる

一時的にお金が不足しているだけなら、家族や友人にお金を借りて電気代を支払うことも検討しましょう。

ただし、きちんと返さなかった場合には、お金を貸してくれた家族や友人の信用を失ってしまいます。トラブルを避けるためにも、借用書を作るなどして計画的に返済を行うようにしましょう。

4. 不用品を売る

リサイクルショップやフリマアプリなどを利用して不用品を売り、電気代の支払いに充てることも一つの方法です。

ただし、フリマアプリを利用する場合、売れる時期がわからなかったり、買い手がつかなかったりする可能性があります。また、リサイクルショップでは希望の価格よりも低い値段でしか引き取ってくれない場合もあるでしょう。ですから、それだけをあてにするのではなく、ほかの方法と合わせて必要なお金を準備していきましょう。

5. 副業などで収入を増やす

副業で収入を増やすことも考えてみましょう。

即日払いや短期のアルバイトであれば、必要なお金がその日のうちに手に入るため、早急に電気代を支払うことができるはずです。

6.支出を見直す

滞納している電気代を支払うために物を売ったり、副業をしたりして一時的に収入を得るのは効果的です。

しかし、継続的に不用品を売るのは難しいと思いますし、副業を継続するのが難しい方もいらっしゃると思います。

入ってくるお金が増えなければ、翌月も電気代が支払えない状況に陥ることは簡単に想像できるでしょう。

毎月の電気代の支払いが難しいのであれば、上記でご紹介したような方法と並行して、毎月の支出を見直してみることをおすすめします。

たとえば、お金のかかる趣味や嗜好品の購入頻度を減らす、スマートフォンなどの通信費や保険料などの固定費をチェックし不要な項目を洗い出すと、思っていたよりも節約できることに気づけるかもしれません。

借金が原因で電気代が支払えないなら債務整理を検討しよう

電気代が支払えず電気が止まった場合のリスク

なかには、「借金返済で余裕がなく、電気代を支払えない」という方もいらっしゃるでしょう。

このお悩みは、債務整理という方法で解決できる可能性があります。

債務整理とは、借金を減らしたり、支払いに猶予を持たせたりすることで、借金の悩みを解決できる手続です。手続には任意整理・個人再生・自己破産の3つがあります。

  • 任意整理
    将来利息のカットや分割払いなどを貸金業者と交渉し、月々の返済を楽にする手続
  • 個人再生
    借金の大幅な減額を裁判所に認めてもらい、減額された借金を返済していく手続
  • 自己破産
    返済不能であることを裁判所に認めてもらうことにより、借金がゼロになる手続

このように、まず、債務整理によって借金の返済額を減らすことで、電気代を支払えるようになるはずです。

電気代が支払えない状況にお悩みなら、弁護士にご相談を!

電気代が支払えないと、あなたの健康や仕事に支障をきたすリスクがあるため、早めの対応が必要です。
支出の見直しや副業などで切り抜けられる一時的な滞納なら問題ないでしょう。しかし、借金返済が原因で電気代が支払えないとなると、根本的な解決策が必要です。

借金問題の解決には債務整理が有効ですが、どの手続がご自身に適しているかは、借金の額や収入・財産の状況によって異なるため、経験豊富な弁護士に相談するのがおすすめです。

アディーレなら借金問題に関する相談は何度でも無料です。豊富な借金問題解決の実績を持っており、状況に応じた債務整理の方法をご提案いたします。

「電気代が支払えない生活から抜け出したい」とお考えであれば、まずは一度ご相談ください。

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監修者情報

谷崎 翔

弁護士

谷崎 翔

たにざき しょう

資格
弁護士
所属
第一東京弁護士会
出身大学
早稲田大学法学部,首都大学東京法科大学院

困りごとが起きた時,ひとりで考え込むだけでは,どうしても気持ちが暗い方向に向かいがちで,よい解決策も思い浮かばないものです。そのようなときは,ひとりで抱え込まないで,まず専門家に相談することが,解決への近道ではないでしょうか。どのようなことでも結構ですので,思い悩まずにご相談ください。依頼者の方々が相談後に肩の荷を降ろして,すっきりとした気持ちで事務所を後にできるよう,誠心誠意力を尽くします。

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