キャッシングの種類について

キャッシングと一口にいっても、キャッシングの目的や借入先、担保の有無などによって何種類も存在します。 キャッシングの種類により、適用される金利やキャッシングの限度額が異なりますので、ここではキャッシングの種類を説明します。

対象・目的によるキャッシング(ローン)の種類

個人を対象にしたキャッシング(ローン)

最も一般的なキャッシングです。限度額は10万円~100万円前後に設定され、ATMや店頭で短時間の審査でキャッシングをすることが可能です。50万円以上を借り入れる場合は収入を証明する書類が必要です。保証人や不動産などの担保を要求されることはほとんどない代わりに、適用される金利は8~18%前後と設定されています。

なお、個人を対象にしたキャッシング(ローン)の中には、特に女性や学生を対象にしたものも存在しますが、限度額や金利は通常のキャッシングとほとんど変わりません。

個人事業主や法人を対象にしたローン

商工ローン会社を中心に、個人事業主や法人を対象にした融資を行っている会社もあります(この場合、ローンという言葉を用いることが多いです)。

事業者用ローンの場合には、限度額が数百万~数千万円と高額に設定されており、代わりに、個人を対象とする場合と比べて、若干金利が低めに設定されています。

しかし、個人を対象とする場合と異なり、事業者用ローンの場合には、代表者やその家族などを(連帯)保証人にしたり、自宅などの不動産を担保とすることを要求される場合が通常です。

なお、最近では、個人に対してキャッシングを行う消費者金融やクレジット会社も、事業者向けにローンを行うようになってきています。

保証人や不動産などの担保を設定するローン

事業者でない個人に対してキャッシングを行う場合でも、融資金額が高額である場合には、保証人を要求されたり、所有する不動産に担保を設定することを要求されることがあります(不動産を担保にするものについては、不動産担保ローンと呼ばれています)。

保証人や不動産などの担保を設定する場合には、適用される金利は数%~15%程度と比較的低めに設定されていることが通常です。

借入先によるキャッシングの種類

銀行のキャッシング

都市銀行や地方銀行は、近年個人に対しても積極的にキャッシングを行っています。銀行のキャッシングは、他の貸金業者によるキャッシングに比べ、限度額が100~500万円と高額であること、また、適用される金利も数%~15%程度と低めに設定されていることが特徴です。

その代わり、大手都市銀行を中心に、提携先の貸金業者が保証会社になることが条件とされているのが通常です。

消費者金融のキャッシング

消費者金融がキャッシングを行う場合、通常限度額が10~50万円と比較的少額に限定されており、適用される金利が8~18%前後に設定されています。また、一般的に保証人や不動産などの担保を要求されません。

※グレーゾーン金利が撤廃される以前に融資を受けられた場合、適用される金利が上記の金利上限以上になっている場合があります。

クレジットカードのキャッシング

クレジットカードのキャッシングの場合も、消費者金融と同様、限度額が10~100万円と比較的少額に限定されており、適用される金利が15~20%前後と高く設定されています。保証人や不動産などの担保の要求がないのは、消費者金融の場合と同じです。

※グレーゾーン金利が撤廃される以前に融資を受けられた場合、適用される金利が上記の金利上限以上になっている場合があります。

このページの監修弁護士

弁護士 谷崎 翔 アディーレ法律事務所

早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。第一東京弁護士会所属。

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