借金減額の仕組みや条件、借金減額診断について弁護士が解説
WebサイトやSNSなどで、「借金減額」や「借金の救済制度」といった言葉を見かけたことはありませんか?
そして「本当に借金が減るの?」、「なんだか怪しい」と感じた方もいらっしゃると思います。
実は、「借金減額」や「借金の救済制度」はどちらも「債務整理」のことを指しています。
また「過払い金請求」も「借金減額」や「借金の救済制度」に含まれると説明しているサイトもあります。
本ページで、借金を減額できる仕組みや条件、デメリットについて詳しく見ていきましょう!
過払い金請求で借金を減額できる仕組み
過払い金とは、利息制限法(お金を貸すときの金利を定めた法律)の上限金利を超えてカード会社に支払った利息のことです。
この支払いすぎた利息はカード会社に対して、返してもらうように請求できます(過払い金請求)。
回収した過払い金をほかのカード会社への返済に充てることで、借金を減額できます。
債務整理で借金が減額される仕組み
個人向けの債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産の3種類があります。それぞれの手続で借金が減額される仕組みは以下のとおりです。
債務整理の種類 | 借金が減額される仕組み |
---|---|
任意整理 | 遅延損害金や将来利息をカットすることで、手続前に比べて返済総額が減額される。引き直し計算により借金を減額できるケースもある |
個人再生 | 借金が返済できないおそれがあることを裁判所に認めてもらい、借金を減額してもらう |
自己破産 | 借金が返済できないことを裁判所に認めてもらい、原則として、借金の支払義務が法的に免除される |
債務整理の詳細については、以下のページで詳しく解説しています。
過払い金請求・債務整理で借金を減額できる条件
債務整理や過払い金請求で借金を減額できる条件は手続ごとに異なります。以下で詳しく見ていきましょう。
過払い金を請求できる条件
回収した過払い金を返済に充てれば借金を減額できますが、過払い金を請求するには以下の条件を満たす必要があります。
以下で詳しく見ていきましょう。
利息制限法の定める上限金利を超えて返済していた時期について
2010年6月18日に「改正貸金業法」という法律が施行されて、通常のカード会社は「利息制限法」を超える違法な金利で貸付を行わなくなりました(※)。
そのため、2010年6月17日以前に借入を開始した方は、利息を支払いすぎている(過払い金が発生している)可能性があります。
※2010年6月18日以降も違法な金利で貸付を行っていたカード会社が一部存在します。そういったカード会社については2010年6月18日以降の貸付に対しても過払い金が発生している可能性があります。
違法な金利で貸付を行っていた理由などについては、過払い金が発生する仕組みのページで解説しています。
過払い金の消滅時効について
過払い金を請求する権利は、最後の取引日から10年で時効を迎えます。また、民法の改正が行われたため、2020年4月1日以降に完済した場合は、最後の取引日から10年、または過払い金を請求できると知ってから5年が時効となりました。
時効を迎えたカード会社に対しては過払い金を請求できません。
過去の取引のことですから、記憶が曖昧な方もいらっしゃると思います。「過払い金が発生しているかも」と少しでも感じたら、まずはアディーレの無料相談をご利用ください!
任意整理で借金を減額できる条件
任意整理で借金を減額できる条件は、主に以下のとおりです。
借入の状況次第では、任意整理で借金がゼロになることもありますが、本来の目的はあくまでも減額です。減額されたあとは返済しなければいけません。
そのため、借金を返済する意志と安定した収入、そして借金の元本が「3~5年で返済可能な金額」に収まっていることが、任意整理できる条件となります。
個人再生で借金を減額できる条件
個人再生で借金を減額できる条件は、主に以下のとおりです。
個人再生では、現在のままでは借金が返済できないことを裁判所に認めてもらうことで、借金が大幅に減額されます。そのため、手続後も計画どおりに返済できる収入が必要になります。
自己破産で借金を減額できる条件
自己破産で借金を減額できる条件は、主に以下のとおりです。
※7年以内に免責を受けている場合でも、具体的な事情を考慮し、免責が認められることもあります。
自己破産手続の条件として、「支払不能の状態であること」が挙げられます。
支払不能の状態かどうかは、一般的に借入総額を36(ヵ月)で割った金額が、毎月の返済可能額を上回っているかで判断されます。
また、パチンコや競馬といったギャンブルが借金の原因である場合など、免責が許可されづらくなることがあります。
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過払い金請求・債務整理のデメリット
「過払い金請求にデメリットはないの?」
「債務整理で借金が減額されても、何か悪い影響があるのでは?」
このように考える方がいらっしゃるかもしれません。
確かに過払い金請求や債務整理にはメリットがある一方で、事前に知っておきたいデメリットもあります。それぞれの手続にどんなデメリットがあるのか見ていきましょう
過払い金請求のデメリット
払い金を回収できれば、借金の返済に充てたり、貯金に回したりと今よりも家計状況がよくなるでしょう。
そんな過払い金請求のデメリットは、完済しているカード会社に対して過払い金を請求する場合と、そうではない場合で異なります。
完済しているカード会社に対して過払い金を請求するデメリットは以下のとおりです。
一方で、返済中のカード会社と交渉を行うと、上記のデメリットに加えて信用情報機関に事故情報が登録されるデメリットもあります。
ただし交渉の結果、手続を行ったカード会社からの借金がゼロになると、手続完了後に事故情報が削除されます。
過払い金請求のデメリットについては、以下のページで詳しく解説しています。
任意整理のデメリット
任意整理は、カード会社と長期の分割払いや利息のカットを交渉する手続です。また、カード会社に対して利息を支払いすぎている場合は、借金の減額や、過払い金の回収ができる場合もあります。
長期の分割払いになることで毎月の家計への負担が減ったり、利息ばかりを返済している状況を解決できたりする任意整理ですが、以下のようなデメリットがあります。
ただし、任意整理の場合は交渉するカード会社を選べるため、保証人を立てていないカード会社とだけ手続を行えば、保証人が借金を背負うリスクをなくすことも可能です。
任意整理のデメリットについては、以下のページで詳しく解説しています。
個人再生のデメリット
個人再生を行ったあとは、再生計画(裁判所に認められた返済計画)に従って、原則3年(最長5年)で借金を返済していきます。
返済が終われば、残りの借金については原則として法律上返済する義務が免除されます。
借金が大幅に減額されるのに加えて、原則3年間の返済となるため毎月の返済がかなり楽になる個人再生ですが、次のようなデメリットがあります。
官報とは、法律・政令などの制定・改正の情報や、破産・相続などの裁判内容が掲載される国が発行している新聞のようなものです。
しかし、官報の存在自体を知らない人も多いため、「個人再生をしたことが周囲にバレてしまう…」と心配する必要はほとんどありません。
個人再生のデメリットについては、以下のページで詳しく解説しています。
自己破産のデメリット
自己破産を行い、裁判所に免責が認められると、原則として借金が法的に免除されます(滞納している税金や養育費などの非免責債権は除く)。
たとえ1,000万円の借金を抱えていても、免責が認められれば借金の返済義務がなくなるため、人生を再スタートさせることができるでしょう。
ただ、借金が0になるという大きなメリットがある反面、以下のようなデメリットも存在します。
財産の処分について気になる方も多いと思いますが、処分されるのは高価な財産のみです。
たとえば東京地方裁判所の場合は、99万円まで現金は処分されませんし、地裁の運用にもよりますが、価値が20万円以下の自動車や家具、家電は処分されることもほとんどありません(ローンを返済中の物を除く)。
自己破産について、ネガティブな印象を抱えている方もいらっしゃると思いますが、借金をなくして、人生の再スタートを手助けしてくれる制度なのです。
自己破産のデメリットについては、以下のページで詳しく解説しています。
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借金減額診断・減額シミュレーターの安全性
借金減額診断や減額シミュレーターに関するWebサイトを見たことがきっかけで、借金減額の仕組みについて調べている方もいらっしゃると思います。
個人情報を入力することで結果が出るサイトもありますが、安全性についても気になりますよね。
結論からいうと、借金減額診断・減額シミュレーターは必ずしも危険ではありませんが、いくつか注意する点があります。
借金減額診断・減額シミュレーターの注意点
借金減額診断・減額シミュレーターでは、以下の点に気をつけましょう。
3つ目については、運用元がどこなのかを確認することで、個人情報が悪用されることを防げます。法律事務所や司法書士事務所が運用していれば安心でしょう。
借金減額診断・減額シミュレーターの利用の流れ
借金減額診断・減額シミュレーターでは、基本的に以下のような流れで結果を知ることができます。
アディーレの借金返済診断
当事務所では、「どの債務整理の手続をすればいいかわからない」という方向けに借金返済診断を行っております。
最適な債務整理の手続は、借金や財産のご状況によって異なります。あなたが抱える借金問題を解決する最適な手続を知るためにも、まずは簡単なYES・NOの質問に答えてみませんか?
借金を減額したい場合の相談先は?
借金を減額したい場合は、債務整理の実績が豊富な弁護士に相談するのがよいでしょう。
どういった方針が合っているのか、その方針で借金の減額や免除の見通しがあるのかを判断するには、実績豊富でノウハウが蓄積されている弁護士に任せたほうが安心できます。
司法書士に相談という選択肢もありますが、弁護士とは異なり対応できる内容に制限があるので注意が必要です。
アディーレ法律事務所は、過払い金請求・債務整理に関するご相談が無料です。
これまでにさまざまなご依頼をお受けしてきた経験や、豊富な知識・ノウハウを駆使して、状況に合った解決方法をご提案いたします。
ぜひお気軽にご相談ください!
アディーレ法律事務所に依頼して借金を減額できた事例
ここでは、任意整理で借金を減額できた事例と、自己破産で借金の支払義務が免除された事例をご紹介します。
【任意整理】Aさん40代男性の事例
生活費や交際相手の子どもの医療費などの支払いが原因で、500万円ほどの借金を抱えていたAさん。
ご依頼をいただいた弁護士が調査すると、借金の減額を見込めるだけでなく、過払い金発生の可能性もあることが判明しました。
そこで弁護士が交渉や訴訟を行った結果、借金総額と月々の返済額が半分以下になりました。
※事例の内容はご相談当時の状況や条件等によります。
【自己破産】Fさん40代女性の事例
生活費の補填をするためにクレジットカードを多用していたFさん。
元々患っていたうつ病が悪化したことに加えて、自然災害の影響で働いて収入を得ることが難しくなり、借入に頼る毎日でした。
また、スマートフォン用のゲームの課金で借金がさらに増加し、1,900万円まで増えてしまいました。アディーレの弁護士に相談し、自己破産手続をした結果、医療保険を継続したまま借金の支払義務が免除されました。
※事例の内容はご相談当時の状況や条件等によります。
借金減額のご相談ならアディーレへ!
今回は借金減額の仕組みを解説してきました。過払い金請求と債務整理において借金が減る仕組みは以下のとおりです。
手続の種類 | 借金が減る仕組み |
---|---|
過払い金請求 | 回収した過払い金をほかのカード会社への返済に充てることで、借金を減額 |
任意整理 | 遅延損害金や将来利息をカットすることで、手続前に比べて返済総額が減額される。引き直し計算により借金を減額できるケースもある |
個人再生 | 借金が返済できないおそれがあることを裁判所に認めてもらい、借金を減額してもらう |
自己破産 | 借金が返済できないことを裁判所に認めてもらい、原則として、借金の支払義務が法的に免除される |
一人一人の事情や手続ごとに借金がどれくらい減額されるかは異なります。また、それぞれの手続を行うにも条件やデメリットがあるため、たとえば誰に対しても借金をゼロにできる自己破産が最適とはいえません。
あなたに合った手続を提案してもらうという意味でも、債務整理の実績が豊富な弁護士に相談すると安心です。
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このページの監修弁護士
早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。第一東京弁護士会所属。