ブラックリストとは?
金融業界において、「ブラックリスト」というリスト自体は存在しません。では、いわゆる「ブラックリスト」とは、何を指しているのでしょうか。
「ブラックリストに載っている」とは?
「事故情報」として登録されている状況を、「ブラックリストに載っている」と表現します。
たとえば、あなたがクレジットカードを作る、ローンを組むなどの際には、顧客情報が「信用情報機関」に登録されます。
しかし、ある一定期間返済が滞ったり、破産したりした場合、事故情報(異動情報や延滞情報、ネガティブ情報ともいいます)が登録されてしまいます。この情報が、「ブラック情報」、「ブラックリスト」と呼ばれているのです。
ブラックリストに載る理由
事故情報が登録される(いわゆるブラックリストに載る)理由と具体例は以下のとおりです。
理由 | 具体例 |
---|---|
延滞 | 約定返済日より一定期間返済が遅れたり、複数回滞ったりした場合 |
債務整理 | 任意整理、民事再生(個人再生)、自己破産などの手続をした場合(※) |
代位弁済 | 契約者が返済不能に陥り、連帯保証人などからの弁済に切り替わった場合 |
いわゆる申込みブラックもある
短期間に複数の借入申請をすると、事故情報が登録されているのと同じ扱いを受けることがあります。これが、いわゆる「申込みブラック」です。
あなたが新規貸付を申し込むと、貸金業者は与信審査のためにあなたの個人信用情報を閲覧し、その際には閲覧情報が新しい記録として残されます。これを「申込情報」といい、6ヵ月間登録されます。
そして、短期間に複数の借入申請をしたとき 、「借り回し」とみなされて、それ以上の借入ができなくなる場合があるのです。
借入申請には、カードローンだけではなく新規のクレジットカード作成も含まれるので、注意してください。
ブラックリストへの登録情報の確認方法
信用情報機関には「本人開示制度」があるため、開示請求の手続をすることで自分の事故情報が登録されている(いわゆるブラックリストに載っている)かどうかを確認できます。
信用情報機関によって、開示請求の手続や手数料の有無、必要書類などの違いがあります。
ブラックリストの登録情報を消すことはできる?
登録されている信用情報が事実と異なる場合には、その登録を行った貸金業者などに問い合わせ、正しい情報を伝えることによって、訂正・削除を行うことができます。
一方、信用情報が登録どおりのものである場合、訂正や削除を求めるための手段は存在しません。
ブラックリストに登録されたら一生そのまま?
一度、事故情報が登録されても(いわゆるブラックリストに載っても)、一生そのままなわけではありません。
たとえば、自己破産した場合、事故情報に登録されるのは5年から10年といわれています。
その期間が過ぎれば、再びクレジットカードを作ったり、ローンを組んだりできるようになります。
ブラックリストについて補足
奨学金を滞納するとブラックリストに登録される?
事故情報が登録される(いわゆるブラックリストに載る)のは、貸金業者への借金返済が滞った場合だけではありません。
奨学金の返済や携帯端末料金の月々の支払いが数ヵ月遅れたときにも、事故情報へ登録されることがあるため、注意が必要です。
過払い金を請求するとブラックリストに登録される?
完済しているカード会社に対して過払い金請求を行うことは、返済能力とは無関係なため、事故情報(いわゆるブラックリスト)に登録されることはありません。
ただし、あなたの支払いすぎた利息を主張して、借金を減額してもらう場合は事故情報に登録されるリスクがあります。
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このページの監修弁護士
早稲田大学、及び首都大学東京法科大学院(現在名:東京都立大学法科大学院)卒。2010年弁護士登録。2012年より新宿支店長、2016年より債務整理部門の統括者も兼務。分野を問わない幅広い法的対応能力を持ち、新聞社系週刊誌での法律問題インタビューなど、メディア関係の仕事も手掛ける。第一東京弁護士会所属。